2016/12/04

購入後雑感:「PORSCHE 991というクルマ」




かくして手元にやってきた「Porsche 911 Carrera S(991.1)」。


元々狙いを定めていた996・997系GT3の名残で、購入に本気になるまで実はあまりこの「991型」には詳しくなかったのです。仕事ついでに訪れた「Geneva Motorshow」や「Frankfurt Motorshow」のポルシェブースには、新発表となる「991.2」が置かれていたにも関わらず、数枚写真を撮ってあとの時間は「991 GT3RS」「Cayman GT4」「Mission-E」の観察に時間を費やしていた位なので。


991 GT3RSのワールドプレミアに立ち会い大興奮で写真撮りまくりです・・・。

この色のホイール、デザイン共にツボ過ぎます・・・。

Cayman GT4はサイズ感が丁度よく「買っちゃう?」と現地で思いましたが当然の様に受注終了でした。


ということで、購入を本気になってから一気にこと「991」に関する知識は乗せて行った訳ですが、これが想像以上に現代でした。「空冷→水冷」というエポックは911オーナーにとっての一大事だった訳ですが「水冷→991」とも言えるかなり大きなエポックがそこには存在していることに気づきます。

一説によればメカニカルコンポーネンツの9割以上が新設計となっているこのモデルは「911」という系譜をしっかりと受け継いでいるものの、クルマとしてはほぼほぼ新設計と言っても過言ではないレベルの革新が備わっているらしいんですよね。「誰もが911だとわかるエクステリアデザイン」「アイデンティティとも言えるリアエンジン・リアドライブ方式」は当然のごとく維持されているとはいえ、そこから先はそれまでのモデルとは根本から設計思想が異なっている印象も受けるほど、やや非連続なプロダクションを与えられているのがこの「991」というモデルだと思うのです。


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まぁ、言うても「911」の面白いところは、自分が乗っているモデルイヤーであり、モデルタイプこそ命であり、新しい・古いという尺度で優劣を決めるための存在ではないのがいいところ。サーキットでタイムを削りたいならそれこそ毎年最新型を買う必要があるだろうし、「すげーっすね!」という褒め言葉が欲しかったら同じ様に最新年式の役物を買えばいいだけの話でだったりする。・・・って、買えるってのはすげーことなんで褒められて当然なんだけど(笑)。




で、自分の「Carrera S」

比較的長い距離をザーッ!とドライブすることが多いワタクシとしては、この「一瞬慣れ親しんだポルシェだとは思いにくい」程、いい意味で洗練されたインテリアは個人的には大好き。シートに座ると全てのスイッチが手の届く範囲で極めて操作しやすく配列されているし、でっかくなったセンターコンソールはニーグリップを効かせやすい。

狭くなったグラスエリアは適度なプライベート感をキャビンにもたらしているし、ちょっと長くなったダッシュボードの奥行きはM3から乗り換えての違和感を打ち消す役割を果たしてくれちゃっている。

幸運なことに、あっしの個体は「レザーパッケージ」が装着されているので、手に触れる部分やダッシュボードが全て本革で覆われているのもなんだか「価格相応感」を演出してくれている(笑)。また、全車標準でピラー部と天井がアルカンタラで覆われているのはめっちゃいい!テンション上がります。

眩しい!とか、いわゆる標準内装としてたまに不評を見ることがあるこのアルミ調トリムは、室内が真っ黒だからでしょうか?とてもバランスの良いさし色というか、アクセントになっていてこれをカーボンとかに換えようという気がサラサラ起きないんですよね。・・・というより、若かりし頃カーボンパーツを使いまくって飽きたってのもあるけど。




「Carrera S」は標準で「Front : 6Pod」「Rear : 4Pod」Brembo製 モノブロックブレーキキャリパーが装備されています。過去のM3はAP Racingの4Podを前後に装備していた時期があるので「6Pod」ってもうヨダレものです。

20inchのホイールを履いているので、見た目上はあまり迫力を感じないブレーキローター。でも実は「Front : 350mm」「Rear : 340mm」っちゅーまぁまぁ大きな、いや相当大きな径のものをおごられています。ブレーキフィールは「宇宙イチ!」と呼ばれることが多いポルシェのブレーキな訳ですが、まさにその通り。踏力にリニアに反応して立ち上がるストッピングパワーはとてもコントロールしやすく、踏んでいる際の剛性感もハンパないので確かに使いやすい。制動時の沈み込む様な姿勢も安心感があり、下りで飛ばせるという人が多いのもうなずける感じ(飛ばしたくないけど・・・)。




で、肝心のPDK。

そもそも「PDK」ってPorsche Doppel Kupplung(ポルシェ・ドッペル・クップルング)の略だってのは有名な話ですが、これを英語にしちゃえば「Porsche Double Coupling」で、要するに「ツインクラッチ」を意味している訳です。メカニズム的な精巧さや細部の設計、クラッチシステムの考え方などで各社様々なバリエーションがありますが、このPDKはメカニズム、そして制御するプログラムの優秀さで他社をから頭一つ抜けていると称されることが多くあります。

991はその革新のために、四輪の既存技術ではなく世界中で活躍する二輪の技術要素をかなり研究して作られたと言われてますが、そういえばPDKのクラッチは四輪にしてはとっても珍しい湿式クラッチなんですよね。しかもクラッチプレートではなく、クラッチシャフトを周囲から挟み込む形で動力の伝達、遮断をする方式だとか。

ワタクシのPDKは途中にポルシェセンターで新しいモデルイヤーの制御プログラムにリプログラムされている仕様なので街中でのギクシャク感もほぼ消えていておっそろしく文句がないのです。やや強めのクリープだけは邪魔かなぁと思いますが、停車時などは止まる前に「パドルニュートラル」で駆動を切ってしまえば「カックン!」と止まるのを防止できます。(で、再スタート時にギア入れ忘れてて焦ることもたまにあります・笑)

ぶっ飛ばした時のインプレッションは後日改めて書こうと思いますが、軽く峠を流す程度の走り方だと「スポーツモード」でも十分すぎるくらい速い変速とダイレクト感で「あ〜現代のクルマってこうやって動かすんだ(笑)」と、ギアスティックをギコギコやっていた時代の自分がセピアに染まって思い出される訳です。

あ、あと燃調とかマッピングの演出なのか次のギアにエンゲージした瞬間に「バリッ!」っていう少し大きめのエグゾーストが響くのもレース仕様のマシンを彷彿とさせとても気持ち良いですね。この音は通常モードだと「ブンッ!」みたいな少し小さめな音ですが、スポーツモード以上のエンジンマッピングに切り替えると結構な炸裂音に変わります。




電子的に多少演出が入っている、と噂されるレブカンターの針も個人的には「Audiの演出しすぎ」よりはだいぶマシだなぁ・・・と思うので全然OK。目の前に「アナログレブ」+「デジタルスピード」というクルマ好き的にはほぼ最良の情報系統がまとまっている(に加えて現在のギアも分かる)このメーター配列は最高です。

伝統の5連メーターですが、中央のメーター以外に表示される各種情報(油温、油圧、水温、電圧、燃料)は、レブの右隣のVGAディスプレイに全てデジタル情報として表示できるのであまり意味がないんじゃ・・・とも思えますが、ここを「G-FORCE」や「TPMS(Tire Pressure Management System)」などの表示に変えているときは見る必要が出ますので、まぁアリだと思うことにします。(※特にスピードメーターはデジタルばっか見ちゃうんで全く見ないですよね・・・。)




ということで、なんだかとりとめのない話になってしまいましたが、少しづつ装備されているオプションの話や、様々なシチュエーションを走った中でのいわゆる「走りインプレ」系の記事も書いていこうと思います。

まだ外装系もとっても「素」なんで、個人的に弄りたい箇所は山ほどあるんですが。
これも長い付き合いの中でゆっくり自分好みに変えていこうと思います。

話しだせばキリがない「991」のあれやこれや・・・、第一弾はこの辺で締めくくることとします。

ではまた!





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